2008.6.22「Artichaut」 [恵比寿]

今回は当店Panaceeから程近い、恵比寿の「Artichaut」で美味しい物会を開催いたしました。

[外部リンク:ぐるなび] Artichaut 恵比寿

山根シェフは30歳と若いがら、日本でフランス料理を修業してから2000年に渡仏。アルノー・デルモンテールやピエール・ガニエール(三ツ星レストラン)ステラ・マリス(現在 一ツ星)などで修行し、ラ・トリュフィエール(ゴーミョー18点)などでスー・シェフを務めました。

フランスの伝統的な料理を忠実に再現し、しっかりと骨格のある料理を作ります。ワインの持込や、料理内容など、大変ご理解いただき、お願いするにいたりました。

何分サーヴィスの少ないお店ですし、ワイン全持ち込みというわがままをお願いして
しまったため、ワインは基本的に私がサーヴさせていただきました。

アミューズ:赤ピーマンとカリフラワーのムースズワイガニのサラダ仕立て

ムースのふんわりしっとりとした食感に、香ばしい甲殻類の香りが絶妙。シャンパーニュに合わせて美味しくいただきました。

前菜:10種の有機野菜のプレッセ トマトのヴィネグレット

こちらは、10種の野菜を使った、「野菜のテリーヌ」とでも言いましょうか?

一つ一つの野菜の香り、食感が味わえ、白ワインと共に爽やかな印象を与え、次に来る肉料理の前の舌を優しく刺激してくれました。

肉1:千葉県産花悠豚のロティーエピス風味 夏野菜添え

ど〜んと盛り付けられた花悠豚。脂の部分はもっちりとしていて、コラーゲンをそのまま齧っているかのよう。トロトロでこってりしていながらしつこくない。木苺香り、ほんのり酸がある、Vougeot そして Carruadesと合わせて。

肉2:ラカン産窒息鳩のトゥルト ジビエスタイルで

どしっとしたコースを希望していたので、魚抜きの肉二皿コース。

鳩をタルト生地で包み焼いた、トゥルト。

濃厚なソースと、香ばしい生地。中にはミンチ状の肉とゴロゴロとした内臓が。どしっとしたHaut Brionと美味しくいただきました。

チーズまたは 無花果の赤ワイン煮こみ バニラアイス添え

本日のボトル

Champagne / Chateau Laville Haut Brion 1980

ある意味若干賭けのような一本。ヴィンテージ的には決して良い年ではないにせよ、ボルドー最高の白の1本。期待と不安が50:50です。

ボルドー最高の白ワインは、シャトー・オー・ブリオン・ブランと言われております。しかし、私は隣接するこのシャトーの白が一番好きです。

オークの香りが強いですが、キュヴェとのバランスが良く、果実味も豊かで飲んでいて次から次へと香りが変化して私をとりこにします。

最近のブルゴーニュの特級クラスが異常に高値になっておりますが、ポテンシャル的に遜色のないこのワインはねらい目ではないでしょうか。ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨンとの最高のハーモニーをご堪能下さい。

Clos Vougeot Domaine Gros Frere et Toeur 1996

いわゆるブルゴーニュの最高の産地コートドニュイ地区で生産されるヴージョ。

ジャン・グロの息子ベルナール・グロが造るのが、このグロ フレール エ スールです。

90年代は、父のジャン・グロや、長男のミッシェル・グロばかり注目されていましたが、最近は、次男坊ベルナール・グロが造る、グロ・フレール・エ・スールが世界的に評価が上がっています。確かに飲んでみると、噂に違わず素晴らしい出来栄え!

Moulin de Carruades 1985

ボルドーの多くの格付けシャトーがそうであるように、ラフィットにもセカンドラベ
ルが存在します。

ラフィットでは、”カリュアド・ド・ラフィット”がそれにあたり、そのワインの名前は1845年にラフィットが購入した、このシャトーで一番いい葡萄畑に隣接した区画の総称である「カリュアドの丘」に由来します。

20世紀にシャトー・ラフィットと統合されるまでカリュアドは、それとは関係なく販
売されていましたがそれ以降はセカンドワインとして世に送り出されています。

1980年代以前には、「ムーラン デ カリュアド」と呼ばれていました。1985のポイ
ヤックはとても出来がよく、期待も膨らみますね。

Chaeteau Haut-Brion 1999 PP93

シャトーオーブリオンはペサック・レオニャン地区ですが、例外的にメドックの格付け1級にランキング。

フランス革命によってシャトーが国に没収された歴史もあります。グラーヴの土壌からくる典型的なスパイシーな味わいとボルドーの赤ワインの中で最も力強く洗練された野生的な印象を受けるワインです。

ヴィンテージは若いですが良年オーブリオンが飲めるのは楽しみで仕方ありません。

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